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座席シートの修理 SS(スピードスプレーヤ) [実験]


スピードスプレーヤやトラクターを10年以上使っていると座席シートが浮き上がってくることがあります。

221112-090850-IMG_4177_R.JPG221120-111838-IMG_2323_R.JPG新品に交換すると数万円かかることも珍しくありません。

 写真のようになってきたら、ひどくなる前に市販の「シート生地」を張って保護してしまいましょう。シートの裏側に薄いベニアを張り、タッカーで止めちゃえば簡単に補修できます。

 ただ、メーカーやモデルによってシートは多様ですので、少し工夫することは必要になります。今回の補修参考にしていただければ幸いです


手順1:シートを取り外し、どんな風にとりつけるか検討

手順2:シート取付用の板作り(型紙作り→ベニア板の切り抜き)

手順3:シートの張付

手順4:本体への取付


材料:参考 シート生地1580円・アマゾン
ベニア板 ・無料~ 地域の祭りのポスターが貼ってあった2.5MMのベニア板

ジョイントボルト ホームセンタ・400円くらい

221121-111354-IMG_4240_R.JPG

ポイント:今回の座席はシートが鉄製の骨材にのり付けされ、保護のためにリム(縁ゴム)で仕上げてあります。リムはしっかりしていてそのまま使います。座席の谷部分に二つの穴が空いています。この部分をいかに裏から引っ張るかが課題です。木工用のジョイントボルトが使えそうなので準備しました。


シート生地をタッカーで止めるためには、ベニヤ板をはっちゃうのが手っ取り早いです。模造紙か古いカレンダーを押し当てて、型紙を作り、ベニヤ板を加工します。両面テープで座席の裏にはりつければ、準備完了です。







221119-132550-IMG_4221_R.JPG221119-132858-IMG_4223_R.JPG221119-134516-IMG_4227_R.JPG221119-135844-IMG_4231_R.JPG














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2022年 高尾ぶどうの着色不良の原因を考える [実験]

2022年6月の高温グラフ.png今年はぶどうの作柄が悪かった

とにかく色が出なかった

なにが原因か考えてみる

原因について

左の図は6月~7月の気温を過去三年とひかくしたものです。赤い背景が今年の気温推移です

1、温暖化による、かつてない激しい気象条件 ◆粒が例年より小さかったことについて◆  特に開花後25日の6月下旬の高温が、葡萄の木に悪い影響をおよぼしたと思っています。

例年のこの時期は、平均気温23度前後、日照時間は平均3から4時間なのに対して、今年は日照12時間以上、平均気温27度以上という過酷な条件となりました。

 この時期は果粒肥大のI期となり、軟化期に向けて肥大が進む時期です。異常な高温により光合成に悪影響したのか。乾燥、または高温で根が弱ったのか。具体的な理由は分かりませんが、そのあたりを疑っています。

 

2、老木や自根樹に対する着果の過多  樹勢に伴った着果数よりも多かったことも考えられる。数年間に渡り弱剪定や夏期剪定を行ったことにより、樹勢が全体的に落ちていることも原因として考えられる。昨年からは1反あたり窒素量を8キロ入れ樹勢回復を試みたが、思ったように反応しなかった。今後は積極的に、台木苗高尾の更新を進めたいと思っています

対策として

1、色に対する意識改革も大切  産地として、真っ黒な葡萄を作るように努力してきたことは素晴らしいことだと思っています。しかし、今年のような、著しく着色が悪い年は、選果のハードルを下げることも必要と考えました。 着色の悪い果実は、よい色だけを選びパック売り、天候による不作を知らせるPOP、加工の勧め、としての販売をいたしました

 又、毎年の着色の度合いを記録するために、黒ぶどう用カラーチャートを購入しました。来年からは収穫開始のタイミングと記録のために活かしたいと思っています。カラーチャートは梨の大先輩からアドバイス頂きました。

2,保護袋に色ランクを記載ポスカスモール.JPG 園地が全体に着色が善しの年は、片っ端から収穫できるため収穫は短時間で済みます。一方、今年は非常に時間がかかる年でした。効率的に収穫するためにすべての房を覆う保護袋にランク付けをしました。広告pop用の顔料マジック(ポスカ)を使い、8月15日にマークしたものは青、18日にマーキングのものはピンクのように色で印字時期を記録できるようにしてみました。

品質のランクについては次のようにしました

 

IMG_1795.JPG

肥大・房形が贈答に適するもの

 

  5=着色比較的良く すぐにでも収穫できる房

  4=収穫適期ではないが、数日で収穫できそうな着色状況の房

  3=房形は良いものの、着色完了までは到達しなそうな房

 

即売にしか使えない房

  9=色は出ているが、パラパラの房 自宅用

  8=もう少し待てば売れそうな 自宅用

  n=ごま塩的・超バラ付きがある房(使い難い致命的な房)

収穫の際にとても効率が上がりました。

同時にランク3のものは後半色がついてきたが、

それ以下のランクについては着色が進まなかったことを知ることができました。

お客様の予約状況に合わせて「狙いもぎ」もしやすいです

(日曜日は即売が増えるから8.9を集中的に収穫するなど)

 

この、ポスカマーキングはシャインマスカットのGA処理時期マークにも使えると思います。数か月では顔料は紫外線分解されませんので。何より接ぎ木クリップより安い!

その他・今年気がついたこと

1、園芸用ボルドーは晩腐病予防の効果が示唆されているみたい

 簡易雨よけ栽培において被服ビニールを汚さない「園芸ボルドー」が利用されていることを聞き、高尾ぶどうにも導入を試みました。当初、希少な栽培品種である「高尾ぶどう」に対して、薬害を心配する生産者もおりましたが、結果として、悪い影響はみられませんでした。

情報収集のなかで、悪影響どころか、薬害防止用カルシウム剤添加の上で開花前の果穂に散布することで、晩腐病の予防効果が示唆されていることを知りました。天候が不順な近年、菌に対して効果が持続する本剤をうまく取り入れることも価値があるのではないかと思っています。来年度は早期散布で効果を試してみる予定です。

2、着色不良の葡萄でもドライフルーツはかなり美味しい

144085_R.jpg 家庭用オーブンを使って、葡萄のドライフルーツが美味しく作れました

専用の機械のない人も是非試してもらいたいと思います。

3、栽培管理でもうひとつ!「花冠取り機」は超楽〃

144081_R.jpg

 花冠取り機 少し改造すると作業効率が良く、粒の先端の汚れを防止できることをインスタグラムで公開してくれた生産者に教えられました。裂果を起こしやすい品種にも効果的だと思いました。来年も利用して経過を観察したいと思っています

決して作柄のよい年ではありませんでしたが、色々なことを試して、今後に活かしてゆきたいと思います。

2023年の追記をみる


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学童体験農業 梨の摘果編 でか・マル・つるつる [体験農作業 それからど~した。]

IMG_0402_R.JPG学童クラブの農業体験を受け入れました。

今回は摘果作業。人工授粉で結果した梨の幼果の中から、美味しい実になるものを残し、不要なものを切り落とします。この作業はベテランでも迷うことがある、難しい仕事です。

 この仕事をどんな風に説明すれば、楽しく、正しく、勉強になるか。受入が近くなると考えを巡らせます。

今回はクイズとオノマペト(擬態語?)で説明してみました。

簡単に作業方法を覚えてくれて、楽しそうにやってくれたましたよ。

子供たちを受け入れる農家は多いですが、農家同士の情報交換が少ない気がします。楽しく、正しく、勉強になるように毎年、改善して行IMG_1180_R.JPGきたいと思っていますIMG_1181_R.JPG

今年はこんな風に実施しました


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レピガードSTの設置 簡単にやるにはどうしましょう [実験]

イメージ.jpegレピガードSTは露地の梨を害虫から守るLED灯です


レピガードST.jpg

くわしい仕様はメーカーの技術情報を参照してください


この資材はLED灯の設置、配線などを使用者が行う仕様になっています。決して難しいわけではないのですが、電線を畑の中に自分で設置するなんて不安だなあと思う方も多いかと思います。私も一緒です。今回は道具を使いながら、だれでも簡単にできるように考えて設置してみました。参考にしていただければ幸いです。


IMG_2978_R.JPG私は、メーカーの方の設置に二度立ち会いました。その時に工夫した方が良いなと感じたことが次の3点です

1.園地内配線~障害物の多い梨棚の下に線を這わせるのに苦労しているなあ

2.固定場所~レピガードST【LEDライト】の固定場所を決めるのに時間がかかっているな

3.作業の整理~すべて立ちながらの作業で道具や資材などの取り出しに苦労しているな

これらの点が楽になるようにと考えて作業してみました


1.園地内配線

設置面積にもよりますが、約1000平米の畑では最初にすべての電源コードを配置してから作業してみました。

こうすると、LED灯をつける位置をシミュレートしながら配線ができます。レピガード近くに梨の木や柱があると、規定の範囲を照射することが出来なくなります。そんなときは野菜畑でよく使われている「イボ竹」を地面にさして固定場所を確保すると良いです。こんな対応も考えながら配線して行きます。

果樹園の外周に線をまわすのが一番綺麗なのですが、斜めにショートカットをする事で間に合わすことが出来たりします。はじめは仮配線をしてから切断するのががおすすめです。

果樹棚の鉄線に編んで配線するのはオススメしません。引く負荷が大きく重くなり、調整・修正がやりにくくなってしまいます。仮配線は紐や結束バンドで緩く棚にぶら下げておき、本配線の時には結束バンドでしっかり固定して行くのが良いと思います


2.固定場所

IMG_2994.repigard-イボ竹設置jpg.jpg

園地内配線をしながら、既存の柱への設置するか、イボ竹を使うかが決まっていると思います。固定具を固定場所に振り分けちゃうといいですね


3.作業の整理

IMG_2996rrrr.jpg

素人ほど便利な道具を使うべきと言い聞かせ、道具をそろえています。

今回あると便利なものは左から ①ワイヤーストリッパー ②外皮むき工具 ③ニッパーです

①ワイヤーストリッパーはいろいろな種類がありますが、写真の道具は単線を挟んで握るだけで被覆を剥がし銅線を出すことが出来ます。

②外皮むき工具はクルリンと回すと外側の被覆が剥がせます。

【外皮むき工具 動画】https://youtu.be/0OthZHX9Orc

【ワイヤーストリッパー 動作】IMG_2990作業図_R.jpg


③ニッパーは電線を切るだけですから、古い剪定鋏でもかまいませんね。

これらの道具だけで作業して行くと楽にできますよ。畑の中でカッターや電工ナイフを使いこなすのは、我々素人にはハードル高いです。

三つの工具をそろえると4千円程度かかりますが、怪我のリスクは小さいし、何しろ早い、そして爽快です。道具を使って設置することをオススメします。

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今村夏の低温発芽性の試験をしました [実験]

梨の開花時期だというのに肌寒い1日でした

今村夏 発芽20220403.jpg

室温13度を利用して、低温発芽性をもつ花粉として注目されている「今村夏」の発芽試験をしてみました

比較対象として「松島」を用いました。


寒天1パーセント・砂糖8パーセントの寒天培地をシャーレにつくり、湿度を保つように水を含んだティッシュペーパーをいれ、花粉を着床して約4時間放置しました。

放置期間の室温は最高最低温度計(シンワ製)で測IMG_2601_R.jpg定し、13~13.5度を示していますので、一般的に発芽の基準となる15度を下回っています。

写真の通り、今村夏の方が発芽率が高いことが確認できます。

松島も意外に発芽するのだなと言うのが率直な感想です。


近年、花粉交配の時期に低温が続いたり、雨が続いたりする年が多くなりました。少し低い温度でも発芽する花粉に対しては益々関心が高まることでしょう。

このほかにも、低温発芽性を持つ花粉樹として吉野古木、土佐梨などが国から発表されています。いつか、こちらも比較してみたいと思います。


発芽率を出すときは・・・


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東京で梨とぶどうを栽培しています。
農業という職業の中で出会うムシたちにも光をあてたいです
農家にまつわること全般もね 

納得できるまで試して、お知らせします