育種という楽しみを教えて頂きました [講演会]
梨の育種というと手間・時間・お金がかかると思っていませんか?
私はそう思っていました。
今日、地域の先輩から梨の育種という楽しみについて話を伺うことができました。了見の小さい自分に愕然とし、一方で来年からは私もやってみようと闘志が沸いてきました。
興味のある方は一緒に初めて見ませんか?育種という楽しみを。先輩から教えてもらったやり方についてちょっと書いてみたいと思います。
講演会のカテゴリーに入るくらい、感銘を受けた時間でした。手間・ヒマ・お金がかかる理由は次の通り
- 手間~1/1000といわれるくらいに良い物の見つかる確率は低いです。いい資質の果実が見つかる約束がないのに、数百という植物の管理をすることは大変な手間です
- ヒマ~大量の植物を管理することは大変ですが、更に大変なのが、結実させるまでに4年以上かかってしまうこと。種から育てた梨の樹2年で花芽をつけ、翌年に花を咲かせ、味見をして素性を確認する作業には4年から5年を要します。
- カネ~大量の植物を管理するわけですから、農薬代・肥料代、場合によっては施設代などの経費を継続的に要します
先輩は、 育種を楽しむために春先の草刈りをしません。それは、前年畑のあちらこちらに放置しておいた、出来損ない梨の種が発芽するからです。発芽した梨の樹は独自の基準で選別し、50から70の樹を畑の隅に定植します。
之を4年繰り返すと、一回目の品質検査ができると同時に、毎年少しずつ育種をするサイクルが完成します。先輩はこの作業を数十年続けています。70本を30年続けると2100本の調査をすることができます。なんとこの中で3つの美味しい品種を、育種しました
1/1000よりもかなり確率が高いです。
いくつかの基準をもち、継続的に一定量で実施していることが寄与しているのかもしれません。
そんな先輩は、育種という楽しみをこれからも教えてくれそうです。
2015-11-21 01:18
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