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今村夏の低温発芽性の試験をしました [実験]

梨の開花時期だというのに肌寒い1日でした

今村夏 発芽20220403.jpg

室温13度を利用して、低温発芽性をもつ花粉として注目されている「今村夏」の発芽試験をしてみました

比較対象として「松島」を用いました。


寒天1パーセント・砂糖8パーセントの寒天培地をシャーレにつくり、湿度を保つように水を含んだティッシュペーパーをいれ、花粉を着床して約4時間放置しました。

放置期間の室温は最高最低温度計(シンワ製)で測IMG_2601_R.jpg定し、13~13.5度を示していますので、一般的に発芽の基準となる15度を下回っています。

写真の通り、今村夏の方が発芽率が高いことが確認できます。

松島も意外に発芽するのだなと言うのが率直な感想です。


近年、花粉交配の時期に低温が続いたり、雨が続いたりする年が多くなりました。少し低い温度でも発芽する花粉に対しては益々関心が高まることでしょう。

このほかにも、低温発芽性を持つ花粉樹として吉野古木、土佐梨などが国から発表されています。いつか、こちらも比較してみたいと思います。


 発芽率を出すのは数えなくてはいけないので、大変だと思われるでしょうが、写真の黄色い線の中だけを数えると簡単にカウントできます。顕微鏡で見るときは、シャーレの下に線らしきものを置き、数えると簡単です。

 最初に線に触れている花粉の数をかぞえて、花粉管の出ている花粉から割れば、およその発芽率はわかります。感覚で◎○△などとやるよりもずっと正確だと思います。又、発芽率を記録するようになると、花粉管が絡むほど時間を経た状態ではカウントが困難になることがわかります。状況によりますが、20度以上の温度で行うなら1~2時間。常温で行うなら3~4時間くらいがいいとおもいます。

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