ナシ赤星病 観察日誌2020年 ⑥ 膨潤は続く!まだまだ落ちない冬胞子堆 [赤星警備隊]
2020.4.14 第六回 観察 膨潤は続く!まだまだ落ちない冬胞子堆
関東地方 4月13日は冷たい雨が長時間降りました。4月14日朝 貝塚イブキの観察をしました。
風も伴う雨でしたので、膨潤した冬胞子堆は一気に落下するかと思いましたが、とんでもありません。まだまだ序章です。雨が止んで10時間が過ぎていますが、しっかりと樹上に残っています。枝を叩いてみても居残るものが沢山です。
ナシ赤星病防除により注意が必要な時期は続きます。
ナシ赤星病 観察日誌2020年 ⑤ 冬胞子堆随分と派手にドロッとしました [赤星警備隊]
ナシ赤星病 観察日誌2020年 ③④ 冬胞子堆の膨潤開始 [赤星警備隊]
2020.3.27 第三回 観察 冬胞子堆に大きな変化はみられません
2020.4.1 第四回 観察 冬胞子堆が大きく膨潤しました
貝塚イブキは花をつけたように、冬胞子堆が膨潤しました。
一日中降雨が続きましたので、いよいよナシ赤星病の原因となる、小生子の飛散が始まります。次回の農薬散布の際には保護剤ではなく糸状菌の発芽管伸長や菌糸の伸長を阻害する剤を使おうと考えています。
昨年はこの時期雨が少なく、膨潤が遅くなった年でした。今年は3週間くらい早く小生子飛散が始まっています。留意して臨みたいと思います。
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3月31日 梨の受粉作業をしている際、ナシ赤星病が罹病している花をみつけました。
ナシ赤星病 観察日誌2020年 ② 3.15 [赤星警備隊]
2020.3.15 第二回 観察
3月14日(土)夕方まで降っていた雪は夜半にはあがり、星空の夜でした。そのため、早朝は気温がさがり、氷の張っているところがありました。昨年、一昨年4月の写真と比較してふっくらと成熟している感じがしますが大きな変化はありません。
追記:2020.4.1 二ミリ程度の赤星病病斑を貝塚イブキ近くの※1カリンで見つけました。潜伏期間から考えるとこのあたりで飛散した小生子が発芽したと考えます。
(※1 カリンは梨と同じバラ科ですが、梨よりも展葉時期が早いため、赤星病の発病を確認する指標植物として捉えることができます。他にもカリンはナシヒメシンクイ発生時期の判断にも私は利用しています)
過去の冬胞子堆成長度を比較のために掲載しておきます。
ナシ赤星病 観察日誌2020年 ① 3.10 [赤星警備隊]
2020.3.10 1回目 2020年の観察開始
例年通り、貝塚イブキのナシ赤星病胞子堆の観察をはじめました。暖冬であったことと3月に入ってから暖かい気候が続いていましたので、いつもとは少し異なる動きをするのではないかと楽しみにしています。
昨年の同時期と比較して、冬胞子堆の成熟度がすすんでいることから次のことを確認したいと思っています。
【調査の目的】
①例年より膨潤が早く始まるのではないか
②膨潤した冬胞子堆が早期に落下を完了するのではないか。胞子堆が落下してしまえば、赤星病防除をしないでも済むのではないか。
③昨年は長時間続く降雨が少なかったため、越冬菌が少ない。このことにより梨の被害は全般的に少ないのではないか
このあたりを検証すべく観察を続けてゆきたいと思っています。第一回目は前日に降雨のあった2020年3月10日。以降は観察日ごとに所感を記載してゆきます。
3月10日は写真上みどりの中に茶色の点がみえます。これが赤星病の冬胞子堆です。だいぶ膨らんできた様子です。