ハイスタンドを作ってみた 梨の樹の仕立て資材 [実験]
ハイスタンドとは、梨の樹を仕立てるときに使う道具です。角度の広いL字型の道具です。先端を高い位置に固定するものです
梨の樹は毎年、葉芽や花芽から伸びた枝が、樹を大きくしてゆきます。このとき、芽の位置は枝の側面にあたるため、枝は毎年ジグザグに出てしまいます。
美味しい梨をつくるには、枝を真っ直ぐに伸ばすことが大切です。枝がジグザグになってしまうと養分が先端に潤滑に送れなくなり、健全に育たない場所がでてきます。その為に、支柱をつかったり、ハイスタンドを使い枝を矯正してやります。植物には頂芽優勢という性質がありますので、枝の先端を高い位置に固定し、更に伸びた枝を揺れないようにすることにより、柔らかく長く伸び、矯正がしやすくなります。
ハイスタンドは市販されています。600円と意外に安いんです。 ただちょっときゃしゃな感じがしたので20ミリ程度の薄い鉄製パイプを使って複製してみました。
1メートルくらいに切ったパイプを固定されている足場パイプに差込みます。てこを利用して少しずつずらし、曲げてゆきます。綺麗な曲線に作るには新しいパイプを使った方がいいです。古いパイプを使うとペコッと潰れてしまいます。それでも実用的には全く問題ありません。角度については、写真の通りです。曲げる作業は慣れれば1分くらいでできます。
応用編: 東京都農業総合研究所を視察した際に技師の方が、より使い易いように工夫したハイスタンドを制作されていました。真似をして作ってみました。
なかなか快適です。S型というかZ型みたいな形になります。角度の固定がし易くなりますが、反面保管にかさばるという難点があります。角度固定用部分は小針線の幅程度の長さで十分固定ができます。小型に作ることをおすすめします。
市販品は塩ビパイプを加工して製作されていますが、鉄パイプの方がよりしっかり固定できます。また、さびているパイプは加工がしにくいものの、滑りにくいので紐の固定が容易に出来ます。
とても簡単に製作できて、篠竹の代用となる資材です。是非お試しを
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