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花芽の維持 [実験]

梨農家にとって、花芽の維持は非常に大切です。なぜなら花が咲かなければ、実ができないからです。

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花芽は同じ場所に何年も着きやすい品種とそうでない品種があります。一般的に二十世紀や新高は花芽の維持がし易い品種、一方幸水やあきづきなどは3年程度で花芽がなくなってしまいます。稲城市特産の「いなぎ」は二つのグループの間くらいの花芽の維持ができる品種です。

剪定作業はこの花芽維持をいかにするかの作業でもあります。いくつか実験してみましたのでレポートしてみます

最初の写真は、徒長枝の先端を詰めないで水平に誘引し、花芽をつけた枝。手前に肥大した徒長枝が発生したため先端が弱った状態。但し、ふっくらとした花芽は着生しています。直上の液花芽は徒長しているものの、横や斜めから出ているものは花芽となっています。

次の写真は、品種稲城の枝です。先端を切断していますが、 手前の基部は8年生です。結果枝の伸長を20㎝程度/年 にしたせいか花芽の維持ができているようです。 6年目の部位に花芽が少ないのは、花台ごと切除したためだと思います。群集芽を利用していれば、花芽は維持できていたかもしれません。

今年の剪定ではこの二つの例が他にも見られるか観察してゆきたいと思います。 

■前の例について・・・予備枝の基部を折り、枝への養分転流を弱めると、ギッシリと花芽がつく方法は、一年目はいいのですが、2年目は基部から不定芽が出てしまい先端が弱ってゆきます。また、基部は高い位置であることが多く、周辺の予備枝が発生しにくくなるようです。

捻枝したり折ったり、傷を入れたりすることは、どうしても花芽がないときだけにして行こうと私は考えます。 


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