農業経営収入保険の税務処理 [ニュース]
確定申告シーズンも中盤!私はすでに整理できていたのですが、農業経営収入保険の仕訳の間違えに気がつき、現在修正の最中です。
ここからは一農家の個人的な見解です。
農業経営収入保険は農家にとってとても助かる保険です。昨年、降雹で果実に大きな被害を受けた農家は、その補償の大きさに胸をなで下ろしていました
一方で、制度が始まって間もないためか、事務手続きが追いついていない感が否めません
今まで加入していた「果樹共済」にくらべ、決算の処理がややこしくなっています
「果樹共済」は面積に応じて保険料が決まるので、毎年ほぼ同じ金額を経費として計上していましたが、「収入保険」は過去五年の売上の平均値を基準に保険料が決まります。それ故煩雑になることがいくつか・・・・
◆収入保険の会計処理で煩雑になる点◆
1.青色申告が終わらないと保険料が決定しないこと
2.保険料の徴収時期が複数回となっており、内容が理解しにくいこと
(この問題は申込時に選択できることがわかりました。年一括で支払うことも可能です)
3.正式な保険料支払い証明書が発行されていなかったこと
(本年も保険料等収納明細なるものは届いていました。来年はわかりやすい書類に改善努力されるとのことです)
4.掛け捨て保険料+積立保険料の二階建て料金体系
5.保険加入者に対し、会計処理についてわかりやすい説明がされていないこと
(私の担当者は、直接説明をしに来てくれたので、今回のミスに気がつくことができました)
まだまだ課題がありそうです
税務処理という面では、証明書さえだしてもらえれば、その通りに仕訳をすればいいだけですので、問題はクリアーされるのですが。昨年に関しては通帳から引落はされるものの、その扱い(仕訳方法)が判断できず、間違いを誘発しました。
税務上の扱いについては、国税庁のホームページ上で説明https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/180406/index.htmがされているようです。
国税庁の情報では、積立金については「預け金」として扱い、保険料とその手数料については「共済保険料」などの損金として扱うようにとされています。このあたりを踏まえ、統一した説明が早くできるようになってほしいです。
とはいっても、私たち農業者は12月中に証明書を出してもらえて、預け金と共済保険料で決算の処理をしてくださいと、してもらえるだけで良いのですが
でも一番大変なのは、我々が保険金の受取を当年の収入として計上しなければならないことです。決算を締めた後でないと、保険金の額を決定できませんし、決算内容は共済側が精査しなくて良いのかという問題もあります。また、農業者側も受取予定額を算出してもらえないと、確定申告ができません。
冒頭にも書いたとおり、昨年は降雹の被害を受けた方が近隣にいます。二度にわたる台風の直撃で壊滅的な被害を受けた農業者もおられます。確定申告の受付中にすべての処理ができるのかな?などと、頭をかしげています。
2020-02-26 12:31
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