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貫入式土壌硬度計vsわりばし式土壌硬度計 [実験]

IMG_2886.JPG施肥作業をしているとやたら土が硬い場所に出くわしました。1月に勉強会で教えて頂いた、わりばし式土壌硬度計で計測してみることにしました。

 やり方は至って簡単です。ちょっと高級な割り箸で、断面が丸いものが100円ショップなどで売っています。之をそのまま使っても良いのですが、私は先端の数センチ部分に赤いペンキを塗り、視認性を良くしています。あとは、試抗を70センチくらい堀り、断面を平らにして準備完了。地上部から地下部に向かってメジャーを置き、5センチ毎に割り箸をさして行きます。差し込む力がバラツクと正確な計測ができないと思い、親指・人差し指・中指の3本で止る位置まで順次さすようにしました。

 ご覧のように、20センチくらいまで非常に硬く、それ以降少しずつ柔らかくなり、50センチくらいからはまた硬くなっています。表層が硬くなるのは、消毒の機械や運搬車の使用、作業による踏圧が多い果樹園地特有の構造だそうです。

貫入式土壌硬度計5521.jpg

 以前、発育の悪い畑の調査を農業改良普及員にお願いしたところ、貫入式土壌硬度計による調査をしてくださいました。田の土を盛土した畑だったのですが、予想通り、かなり硬い状況でした。そのときのデータが写真のグラフです。

IMG_3167.png縦軸が土の深さで横軸が硬さの係数で、低いほど柔らかいことを表します。なんの抵抗もなく貫入されれば「ゼロ」が表示されます。15~20であれば根の発育に問題ありませんが、20を超えると発育は悪くなり25では発育しなくなるそうです。

土を掘らずして、地中の硬盤を見つけたり、連続的な土層の硬度を調べるには便利なのですが、お高くて手が出ません(20万円くらいするみたいです)。そこで同じ場所で、貫入式硬度計の値とわりばし式硬度計の刺さる深さを比較してみました。


IMG_3165.pngょっと数字は一致しませんでした。しかし、実際にやってみると、土の硬さを感覚で捉えることができるのはとても価値がありました。この畑の硬盤がどのへんにあるのか。また、土壌改良をした場所は次の写真のように、ハッキリと差が出ることは、つちづくりに対して張り合いが出てきます。(この場所は、トレンチャーによる掘削箇所にパーライトと堆肥を混ぜて2年前に埋め戻しました)


この「わりばし式土壌硬度計」のアイデアを教えてくださったのも、1月に指導いただいた安西徹郎先生です。ありがとうございました。

貫入式土壌硬度計5521.jpg


【参考写真貫入式土壌硬度計】https://www.tech-jam.com/items/DIK-5521.phtml(株)テックジャム様HPより

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