葯採取機 何秒が適正か [実験]
梨の花が咲き始めました
この時期、花粉交配に平行して必要な作業に「花粉取り」があります
梨は自家不和合性といって、基本的には自分の花で受精することができません。(厳密には自家和合性の品種が数種類育種されています) そのため、遺伝子型の異なる別品種の花粉が必要になります。梨農家は、海外から輸入した冷凍花粉を利用するか、自分で花粉用の品種から採取した花粉を利用して、交配作業を行います
今日は、花粉を採取するために使用する、葯採取機の使い方について実験してみます
葯採取機はミツワ製がよく使われています
花を投入すると、葯だけを精選してくれる優れものです
私の組合では、中型の機械を使っています。説明書きには6秒で排出と書いてありますが、どうもとりきれていないきがしています。
投入から2秒4秒6秒8秒15秒 と区切り、どのくらいの時間が適当か調べてみました
重量 葯数量 備考
2秒 0.7g 612個 思ったより精選葯が少ない 花糸も少なく品質は良好
4秒 2.1g 1156個 最も量が多くとれている時間帯 花糸も少ない
6秒 1.5g 852個 精選葯の量はピークを過ぎる
8秒 0.9g 394個 一気に葯の量が減少する
15秒 2.2g 381個 葯はある程度採取できるが、ゴミや花糸の量が一気に増える
結論 実際には15秒程度まで、葯を採取することは可能ですが、後半はゴミが混ざること、花がミンチにされて水分が出てしまい、この後のフルイかけ作業に支障をきたすこと。これらの点から、6秒程度で排出し、一番精選がしゅうりょうした後に、再度精選することが望ましいと考えられる。 6秒の一番精選では8割程度が精選されているわけですね。これで良しとしてもいいのかもしれません
でも2割のロスは大きいなあ
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