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赤星病の冬胞子堆 膨潤状況の観察結果 [実験]

3月下旬より赤星病の冬胞子堆の膨潤状況を確認してきました。

4月13日付けで神奈川県農業技術センターより「ナシ赤星病菌のビャクシン樹上における冬胞子堆の膨潤状況」が発表されました。http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/821136.pdf

参考までに私の観察した4月2日と4月8日との違い。及び 十分膨潤した4月5日の写真をご覧ください

DSCN6986 冬小胞子堆の推移 4月2日→8日.jpg160405-095041.JPG

 

神奈川県農業技術センターの資料には、膨潤状況の指数を計算する方法も記載されています。 写真と同センターの指標樹栽培場所は別の場所だと思いますが、降雨状況に大差はありませんので参考になると思います。

3月中はイブキの枝で茶色くマッチ棒の頭のようになっていた小胞子堆が、適期の雨に濡れると膨潤しオレンジ色のレバーのようになります。さらに、雨が続くとべちゃっと形が崩れ、スライムのように平たく広がります。この時に、膨らんでいない冬小胞子堆も存在するのことが確認できました。雨に濡れにくい場所でゼリー化が遅れるものと判断しておりましたが、成熟したものからゼリー化するのかもしれません 

今後は同じ計算方法で指数を出し、記録してゆけたらと思っています。

冬小胞子堆が膨張しゼリー状となり、落ちてゆく画像を気象データと組み合わせた図はこちらへ 

赤星病fin jpeg.jpg研究者の話では、4月末まで膨潤と乾燥を繰り返すとのことです。但し今年の当地区においては4月上旬のまとまった雨によりほぼ流亡したと思われます。(4月17日の画像を参照ください※4月16日と画像にありますが、17日の間違えです)。

引き続き4月下旬までは観察を続けたいと思っております。

今回観察をしてみて、非常に短い間に膨潤乾燥を繰り返していることが分かりました。また一度膨潤すると、乾燥までに時間がかかるためか、少しの降雨でもすぐにゼリー状になります。神奈川県農業技術センターの資料では膨潤の指数が90を超えた時点から10日以内に防除を行うことを推奨しています。薬剤の種類はDMI剤ならば、ほぼ赤星病を防ぐことができるのでしょうが、早期であれば保護剤で対処できるのか否かを、本年の梨への赤星病発見初日である4月15日を発症日と捉え、生産者への聞き込みで判断してみたいと思っています。

どうしてこんなことをするのかは、散布薬剤を減らしたいからです。 

160417_111826 編集.jpg

 

 


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