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輸出検疫の厳しさを知ろう!(因伯の果樹2018.2の記事を読んで) [ニュース]

 因伯の果樹は全国どこからでも購読できる全国農業共同組合連合会 鳥取県本部から出版されている月刊誌でいつも、梨を中心に専門家が様々な切り口で、なしづくりについて執筆されています。季節ごとの栽培指針なども掲載されていて、心強いパートナーとして数年購読しています
輸出検疫について興味深かったので私見を、書いてみたいと思います
「新甘泉」の輸出重点対策 として輸出に関する課題が掲載されました。
 ご存知の通り、新甘泉は鳥取県でしか栽培できない品種でとても美味しいナシです。
海外でも人気が高く、鳥取県でもとても力をいれていると報じられています。この輸出検疫について考えてみたいと思います。
 梨生産者にとって、とても重要な「害虫の人的移動」の問題を考えさせられます。
近年人気が上がっているこの品種は台湾などへの輸出に関しても力が入っている。その検疫体制は以下の通り

二国は、検疫上侵入させてはならない病害虫の協定をしています。検疫体制は輸出時(日本)と輸入時(台湾)で検査が通れば輸出成立となります。通常はロット単位の不合格となるとのことですが、最重要特定害虫が検出されると大変なペナルティをかせられるようです。

輸出検疫.png

一度目の検出で県単位の輸出ストップ

二度目の、最重要特定害虫の侵入が認められると、日本から果樹全般が輸出出来なくなってしまうのですね。輸入国にしてみれば当然といえば当然です。とても大事なことだと思います。

日本でも検疫の緩和でナミハダニが問題視されています。


私の周りでは今ナミハダニの被害に苦しむ農家が多数います。ナミハダニの被害が増加した背景に、2005年の検疫害虫からの除外が関係していると指摘されている専門家がいます。

植物防疫法と外来ハダニ類(pdfページ)


検疫体制は我々に大々的に公表されることなく、規制緩和と貿易の均衡という大義のもと、変化していることには驚きます。


国内でも、この問題は生産者が意識するべきことです。宅配便による遠隔地への発送が普通になっている中、ナシマルカイガラムシ、クワコナカイガラムシ、ハダニ類など箱の中に入り時間単位で自然界では考えられない速度で移動を果たします。何年かを経て抵抗性獲得の原因にもなる可能性もあります。地域では初めて使う農薬なのになんで効果がないのだろうということになりうるのです。

農業者として移動する農産物には細心の注意をはからなければなりません。

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