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ナシヒメシンクイの羽化 [実験]

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(尾の形からメスと判断できます。オスは細く尖っています)


昨年10月に捕まえた、ナシヒメシンクイの幼虫が羽化しました


11月23日に幼虫のままだったのを確認して以来、我が家のリビングでぬくぬくと生活したのでしょうか。ティッシュペーパーで作らsml180212-181025_R.jpgsml180212-182330_R.jpgれた蛹室はとても清潔で、蛹の抜け殻が綺麗に残っていました。


私がナシヒメシンクイを観察している理由は、秋になるとどうして幼虫のまま蛹にならないのだろうという疑問があったからです。


春になるまではパートナーも餌もないので、冬眠するのかと思っていたのですが、部屋の中では羽化してしまうんですね。

 一般的に27度下では幼虫期間は10日程度と言われています。繭で更に10日、蛹で5日とのことです。

あっ 秋に繭を作るたびに、壊していたことが原因なのか?


ペットボトルの中でナシヒメシンクイはじっとしています。夕方になると急に飛び立ち10秒ほどするとまたじっとしています。オスを呼ぶコーリング行動でしょうか。


一匹のナシヒメシンクイとこんなに長くお付き合いしたことはなかったので愛着がわきます。

でもこのメスが畑に入ると、一個づつ、100箇所以上に産卵し、果実を食べて、幼虫は育ちます。明治時代にアジアから帰化した虫ですが、もう少し上手に付き合えないものかなと思います


















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ナシヒメシンクイムシの越冬 [実験]


ナシヒメシンクイの越冬

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今年最後のナシヒメシンクイ 10月5日

去る、10月5日 新高梨の収穫中に排泄の為表面に出てきたナシヒメシンクイ幼虫を見つけました。

梨の収穫も終盤を迎え、時間にも少し余裕ができたので、秋のナシヒメシンクイの秋の生活史を記録しようと捕獲しました。


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蛹化の始まりか? 10月10日

10月10日には、しきりに糸を吐くようになりました。蛹化するのかなと思い、小枝を中に入れてやると、すぐに繭を作りました

蛹になったのだろうか?

 

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蛹化かを確認 10月15日

ちょっとかわいそうですが、繭の中を見てみる事にしました。なんと蛹になっていない。ナシヒメシンクイの越冬は幼虫状態といわれています。ということは何かをきっかけとして蛹にならず幼虫として繭の中で越冬体制に入ったと考えられます。気温の低下と考えるべきなのでしょうか。

 梨には冬の低温要求時間が決まっているため、いくら真冬に気温が上がっても花は咲きません。 一定時間 低温に曝されて、休眠が覚醒した場合にのみ花を咲かせます。同じようにナシヒメシンクイムシもそのようなメカニズムがあるのならば、春先一斉に成虫となり飛び立つはずです。 しかし、実際には春先の発生にはバラツキがあります。

 これは性フェロモンを使ったトラップ(フェロモントラップ)の捕獲状況から判断できます。

 ナシヒメシンクイムシが越冬体制にはいるスイッチは一体何なのでしょうか?

 

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繭を破壊したらどうなるのか

繭って、幼虫が口から出す糸に木のカスや小さいゴミなどを接着して作られます。摂食活動をしなくなっている幼虫は何回くらい糸を出せるのか気になり、繭を破壊してみました

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葉を使って繭のリフォームを成功させていた 11月23日

一か月以上放置した、飼育瓶を開けてみる。繭らしきものが見つからないので、乾燥して死んでしまったかと思っていましたが、筒状になった葉を見つけ、ルーペで確認してみると幼虫は生きていました。なんども繭を作り直す能力があるようです。そして何度つくらせても、幼虫のままです。

 
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ナシ栽培とナシヒメシンクイムシ

今、私の地域で梨に甚大な被害を及ぼす生き物はナミハダニとナシヒメシンクイムシです。

ナシヒメシンクイムシは7ミリ前後の小さい蛾なのです。成虫になると農作物を食害することはなくなりますが幼虫の状態のとき、梨の実に穴をあけて食害します。

性フェロモンを利用した予防。殺虫剤による対処などをしていますが、ひと夏に5世代の発生をする為、完全に防止することは難しく、毎年、誰かが被害を受けています

 

私は、防除のタイミングで効率的に対処できないだろうかと考えています。しかし、うまくゆかないのが現状です。

 

170320_フェロモントラップ.jpgフェロモントラップで日々捕獲された成虫をカウントしていると、3月下旬~4月上旬の第一回発生期には捕獲数のピークを見ることができますが、1世代目 2世代目を経るにつれて鋭角なピークがなくなり、台形のピークになる傾向があります。ピークのはっきりしない発生状況では的確な防除のタイミングを図ることが困難になります。ある時期からの積算気温であれば一番分かりやすいのですが、今のところフェロモントラップの捕獲量をみながら予測することしかできていません。更に、越冬場所がカリン、梅、サクラ、桃など街路樹や一般家庭の庭木のように防除圧の低い場所であるために、初期防除の効果を思うように上げることができません。





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その後・・・・


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防鳥網を楽に片付ける [実験]

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収穫も終わり、恒例の市民祭りが終わると、畑の片づけが始まります

防鳥網(ぼうちょうもう)の片づけをしています

いつも、防鳥網を設置するときは慌てて設備をするものですから、引っかかったりして意外と苦労します

少し楽に作業で来たのでちょこっと書きます


引き綱(つな)で防鳥網の先端をくるむようにして撤収する時、とても楽に、破れることも少なく作業できます。

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もう少し読む


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マキタの電動運搬車を使ってみた [実験]

マキタから電動運搬車が2017年春に発売されました

静粛性が魅力で、早朝の収穫には最適化と思い利用に至りました


良いところ

 何よりも静粛性は非常に良いです。また、電池の持ちが非常に良いです。前身2速 後進1速 で少し遅くは感じますが、安全面からはやむを得ないと思えました。


改良されたら良いところ

 バランスと振動が解決されると、とてもありがたいと思います。この機種は一輪車(ねこ)としての利用も想定しているようですが、農業用としてはバランスが少し悪いです。収穫や肥料の運搬に使うには、前方に駆動タイヤを2個取付け、手前のタイヤを非駆動輪にした方が倒れにくいと思います。 一度、果実を積んだ状態で小さい段差を超える際、転倒したことがありました。左右どちらかの前方に傾き始めると、一気に転倒してしまいます。平面で4コンテナ以下がベストと考えます。 振動については後ろタイヤが小さいことが影響しているかもしれません。小さい凸凹を荷台に伝えてしまうようです。整地された場所では全く問題ないのですが


以前、この手の電動運搬車は30万近くしたと聞いています。それに比べれば、世界のマキタの商品が半値近くで使えるのはありがたいです。

これからも、農業分野への進出 心よりお待ちしております。







■バランスの問題

  ■対策をどうするべきか


■電池の持ちはいい


■高さの問題はどうか

  ■収穫用台車との比較は


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ナシ赤星病の進行状態を並べてみた [実験]

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葉の様子を見ると気温が低かった前半では進行が遅く、後半急速に進行が進む様子が確認できます

下の写真はかそう全体の画像です。中心の罹病葉以外の葉で徐々に病斑が進む様子が確認できます

私は梨農家ですので、梨で確認したいのですが、薬剤散布をしてしまう為正確な状況を見ることができません。近くの植物園の樹を観察させてもらいました。

かりんを選んだ理由は、梨よりも展葉が早いためです。罹病する対象がなければ、胞子がとんでいても罹病しにくいですよね。バラ科で梨にちかい植物ということでかりんを選びました


農家の防除タイミングの参考にしていただければ幸いです

気温や降雨との関係を見たい方は、気象庁の統計データ 東京都府中 を参照していただけると、ほぼ稲城市と同様の計測値が把握できます

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ヤマナシ マメナシ 根が違うね [実験]

ヤマナシ マメナシ 根が違いますよね

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 ヤマナシは右側 太い根が遠くまでのび、細い根が少ないです

一方 左のホクシマメナシは細い根がたくさん出ています。 これらの苗は山形天香園という苗木業者より3年前に購入し、育成してきたものです。

鳥取なしっこ館にはヤマナシとホクシマメナシの立ち木仕立てがあります。根の写真と比べてみると何処か似ていませんか?

中学校の理科の授業で、草は地上部の姿と地下部の根の姿は似ていると載っています。果樹は少し異なるかもしれませんが、似ている気がしてなりません

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以前、静岡県三島市の旧東海道沿いに植えてある、大きな梨の木を紹介したことがあります 

http://rama.blog.so-net.ne.jp/2015-12-07

この木でとった実はヤマナシでしたが、枝ぶりはマメナシの根の形に似ていますね。

ん~ やっぱ気がするだけなのだろうか? 

 

 

 

 


昔、社員持株会で買った株の取得価格 [実験]

社員持株会でこつこつ買った株の取得価格ってどうやってしらべるのでしょう?

確定申告の時期ですね。株を売った際、20万以上の利益が出た場合、申告をしなければいけないようです。

株式移動証明書2.jpgきっと、最近の事だったら給与明細から差し引かれている、持株会天引き分を合計すればいいのかもしれませんが、30年も前に退職した 会社の株式の購入価格となると、企業は資料を破棄してしまっているでしょうし、自分も給与明細など持っていないことが多いでしょう。


そんなとき、株が社員持株会から個人に異動したことを証明する「株式異動証明書」とそこに記載されている、名義書換年月日の株価を証明できるもの(当時の新聞株式欄や東京証券取引所の発行する資料など)があると、購入価格として認められることがあるらしい との話をききました。

何しろ、株の売却益が二十万を超すと20%の所得税が課税されるのですからたまりません。 

次のように手続きしました。少し時間がかかるので、手続きする方は早めに! 

 1.株券を発行した会社に電話して、株券の口座がある証券会社・手続き連絡先を確認する

2。1の証券会社に連絡をして「株式異動証明書」を発行してもらう(2~3週間くらいかかるようです。私は10日程かかりました。今回、確定申告で使用したい旨話したので、速達で送ってくれました。)

3.この「株式移動証明書」の名義書換日を確認します。

4.名義書換日の当該株価を確認します。東京証券取引所は非常に丁寧に対応してくれますが、1週間ほど到着までにかかるとのことです。私は近くの図書館に行き、読売新聞の縮小版をコピーすることにしました。

結果、大赤字だったので課税はなさそうですが、危うく税金を払うことになりそうでした。 

これで取得価格と認めてもらえると良いのですが、税務署によって見解がことなりますので如何に・・・

それにしても、新聞縮小版の株式欄を読むのは老眼の私には大変困難でした。若い目の新鮮な方といった方がいいですよ。 


破れた防鳥網の修理 [実験]

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夏の間、果実を鳥から守ってくれた防鳥網も片付けです。 

以前カラスの大群に、一気に200個もの梨をいたずらされたことがありました。以来 防鳥網の設置(網張り)は不可欠になっています。2.5㎝間隔の網で園地をすっぽりと覆ってしまうと、カラスも手をだせません。(あっ足かな?) 

この防鳥網も強い風に当たったり、経年劣化で数年すると破れる箇所が出てきます。今回、防鳥網の撤収の際に、修理をしてみました。蛙又(かえるまた)という特殊な編み方と網針(あばり)という道具を使用して修理をします 

 

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梨「甘太」の初なりは甘かった [実験]

 

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梨「甘太」(かんた)が初めてなりました。甘かったあ。詳細は後半で報告いたします。

この梨は「あきづき」と「王秋」を親に創られた品種です。

親は両方とも国の農研機構が育種したもので、あきづきは全国的に、王秋は鳥取県で栽培が増えています。

濃厚・みずみずしい・お腹に軽いというイメージです。

お腹に軽いというのは、口の中でかむ回数が少ない内になくなってしまう感じです。お腹にたまらないから、おかわりしたくなりますよね。私はこの感触がとても大切だと思っています。

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赤星病の冬胞子堆 膨潤状況の観察結果 [実験]

3月下旬より赤星病の冬胞子堆の膨潤状況を確認してきました。

4月13日付けで神奈川県農業技術センターより「ナシ赤星病菌のビャクシン樹上における冬胞子堆の膨潤状況」が発表されました。http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/821136.pdf

参考までに私の観察した4月2日と4月8日との違い。及び 十分膨潤した4月5日の写真をご覧ください

DSCN6986 冬小胞子堆の推移 4月2日→8日.jpg160405-095041.JPG

 

神奈川県農業技術センターの資料には、膨潤状況の指数を計算する方法も記載されています。 写真と同センターの指標樹栽培場所は別の場所だと思いますが、降雨状況に大差はありませんので参考になると思います。

3月中はイブキの枝で茶色くマッチ棒の頭のようになっていた小胞子堆が、適期の雨に濡れると膨潤しオレンジ色のレバーのようになります。さらに、雨が続くとべちゃっと形が崩れ、スライムのように平たく広がります。この時に、膨らんでいない冬小胞子堆も存在するのことが確認できました。雨に濡れにくい場所でゼリー化が遅れるものと判断しておりましたが、成熟したものからゼリー化するのかもしれません 

今後は同じ計算方法で指数を出し、記録してゆけたらと思っています。

冬小胞子堆が膨張しゼリー状となり、落ちてゆく画像を気象データと組み合わせた図はこちらへ 

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